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スティーヴン・キングとディーン・クーンツ
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 新刊です。アマゾンでの予約を済ませていたので、発売当日に手元に届きました。地元の書店では文春さんについで新潮さんの海外文庫も入荷しにくくなってきているのです。残念な事です・・・。



 この表紙イラスト。大好きな藤田新策氏です。嬉しい・・・。
そして、見れば分かる通り、なにやら不穏な内容を表す絵。
セルとは携帯電話の事なのですが、携帯を通して人々が変化してしまう話です。新潮さんから発売される前に、書店なんかによく貼ってある新刊一覧では「携帯ゾンビ」などという物騒なタイトルだったので、内容もだいたい知れるようなものですが、タイトル通りに携帯使ってた人間がゾンビのようなものに成りさがってしまう・・・そこからの展開はちょっと意外だったのですが・・・。

 このご時世、携帯を触ってない人間は少ないので、こういう設定されてしまうと夢物語だけど気味が悪い・・・そういう日常に潜む恐怖心とかを煽る術は、キングの一番の持ち味かも知れません。



 肝心の本はもう少しで下巻も読み終わるところです~♪



 


「セル」   上下巻  新潮文庫

 訳者 白石 朗



 ・・・訳が白石さんってだけで、安心して読めますよね・・・。
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 こちらは「コンプリート スティーヴン・キング」から数年後、前作をふまえて追加改訂されたキング研究本です。こちらは定価3800円です。これはものすごく運が良かったようで、1050円で入手できました。前作と違いハードカバーで、美品でした。どこがどう違うかと言えば映画化された作品が新しいのが追加されていたり、キング作品に寄せる各作家の文章が追加されていたり、細かいところで読み応えがアップしています。

 表紙イラストもなかなか味があるような。
こういう研究本が一冊あると、好きな作家について色々知ることができていいですね~。

 そういえば、この出版社の他の研究本の広告が載ってましたが、「コンプリート スタンリー・キューブリック」があったのには笑えました。ご存知ない方のために・・・(キングファンなら知ってるでしょうけど)
キング作品の「シャイニング」を最初に映画化した監督がキューブリックで、彼の作品はキングにとってはダメダメの作品だったので、今回のこのコンプリート本でもキングがコメントした言葉が載ってたりします。要するに、キングはキューブリックに対してあまり良い印象を持ってない。それが、キングの研究本の最後にキューブリックの研究本の広告が載ってるなんて・・・。笑えるじゃないですか。キングも皮肉っちゃうことでしょう。



 ついに届いたぞ!!こちらは初版のソフトカバー。
定価を見ると当時2900円だった模様。今回は1500円で入手できました。中も結構綺麗で、これくらいの美品なら1500円は安いほうです。キングのインタビュー記事から、作品の解説とシノプシス、映画化作品の紹介と未発表作のあらまし・・・キングファンならやっぱり持っていたい一冊でした。これが結構入手困難と聞いていたので、こんなに早く手にできるとは運が良かったんだなあ・・。


 同時に、この後何年後かに増補改訂されたものも入手できたので、見比べるのも楽しみです♪

 「二年前、その頃から僕の頭はおかしくなりはじめた・・・」


 ハイスクールの最上級生の主人公チャーリーは、春のある日教室で二人の教師を射殺。その後クラスメート全員を人質に立てこもりが続き、警官隊に包囲されながらクラスメートと会話する。そして、彼らの中に何かが芽生え始めて・・・。


 たった4時間の出来事を綴った作品で、当時はリチャード・バックマン名義で発表したもの。
クラスメートを人質にはしたものの、チャーリーは決して声を荒げることなく、級友たちと静かに「ホームルーム」を続ける。むしろ、じたばた慌てていたのは外にいる大人達で、その間もホームルームを通してチャーリー達にはある奇妙な気持ちが生まれていく。
決して大人には理解できない心のひずみを抱えている彼らには、チャーリーとの不思議ともいえる会話が必要不可欠だったような気がする。


 これ、実はキングが高校を卒業する前1966年に書き始められたもので、途中で未完のままだったものを5年後に書き上げられ、その後も改稿を加えられて1977年にようやく発表される。10年ですか・・・。長い・・・。




 「ハイスクール・パニック」 リチャード・バックマン
               スティーヴン・キング


 扶桑社ミステリー     飛田野裕子 訳


 アメリカの田舎町。丘の上に建つ不気味な洋館に正体不明の何者かが引っ越してきてから、町の様子が少しずつ変わり始めた。
人々の顔からは生気が消え、まともな者は夜には出歩かなくなっていく。この町の出身者である作家のベン・ミアーズはやがてその正体不明の男が吸血鬼であると気付く。恋人のスーザンも吸血鬼の魔の手にかかったと知った彼は、わずかな味方とともに吸血鬼退治を始める・・・。




 「吸血鬼もの」の王道をいくお話で、「聖水」が怖い、「十字架」が怖い、「ニンニク」が苦手という吸血鬼でした。そして、吸血鬼の設定の中で私が一番好きなのが、「その家の者に招かれないと吸血鬼は決してその家には入れない」です。なんとなく、律儀というか。
そして、主人公は自由に動ける職業、想像力が豊かでそれが武器ともなる作家。丘の上の洋館で幼い頃に体験したことがいまだにトラウマとなっているがために、恐怖を打ち負かすために戻った町で、吸血鬼騒動に巻き込まれて、生涯この町を破滅に導いた吸血鬼狩りを宿命とする人。


 途中で、人間側の生き残りである、12歳の少年、マークも行動をともにするのですが、これがいい!!!なんつーか、こう・・・おっさんと少年の組み合わせが・・・何かいい!!いいよ!!

ネタバレぎりぎりなのですが・・・。ラストで吸血鬼狩りのためにこの町に戻った主人公と少年の会話。
ベン「彼らには彼らの隠れ家がある。それを取り上げることができるし、   彼らの多くは滅びる。だが、全部は死なない。」
マーク「わかるよ」
ベン 「そして、二人で残っている奴らを見つけ出して狩らなければいけ    ない。冬までには終わるだろうが、いつまでたっても終わらない    かもしれない。それは不愉快で危険なことだ」
マーク「僕もそう思う」
ベン 「今夜、隠れ家を焼き払う。そして、明日は・・・・・」
マーク「あなたと、僕で・・・」


・・・・少年の、決意が見て取れますか?!このセリフで。吸血鬼退治は決してかっこいいだけの行為ではなくて、目をそむけたくなるようなものである、昨日までの知人の心臓に杭をうちこんで(あるいは首を切り落として)確実に命を奪わなければならない。杭を打ち込んだ時の反応、反射でカッ!と見開かれた目、自分を見つめる魔性の目と、呪いの言葉を発する口や、悪鬼の形相で襲いかかってくる奴らと対峙する恐怖。
それをたった12歳で背負ってしまった少年なわけですよ・・・。
でも、ベン一人では限界がある・・・だから少年も覚悟を決めたわけですよ。

この、ラストのセリフでどかん!とやられてしまった深海さんでした。





「呪われた町」上下巻 集英社文庫
 
 スティーヴン・キング

 訳者 永井淳
 

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